メタルスタンプ ~初心者が買うべきか悩む道具の筆頭~
キーホルダー、キーケース、ブックカバーに長財布…etc。レザークラフトでハンドメイドできる革小物は数多く有りますが。ハンドメイドだからこそ、最後の仕上げにしてみたくなるのが文字の刻印です。名前のイニシャルだけであればアルファベットの大文字とピリオドが打刻できるメタルスタンプだけで事足りるのですが、名前だけ(或いは名字だけ)はフルネームを小文字も使って表現したくなるものです。
メタルスタンプという道具は数字(1,2,3,4,5,6,7,8,0(※9は6を回転させて打ちます))が打てるもの9本と、アルファベット(A~Z)26本と数種類の記号が打てるものがそれぞれセットで売っていることが多いです。
メタルスタンプの購入を躊躇わせる理由1 重量
メタルスタンプは一本一本が重いため、楊枝入れくらいの深さの四角い箱にピッタリと収められています。数字の9本セットでもズッシリと感じるほどの重量があります。(オールマイティプレートといい勝負かな?)アルファベットのセットの場合は数字の3倍ほどの重量になります。
また、本体が金属そのものなので、サビ防止のためか油でコーティングされており、取り扱いが面倒です。レザークラフトの道具の中ではかなり異質な部類に入ると思います。
メタルスタンプの購入を躊躇わせる理由2 文字の使用率
次に、メタルスタンプの重さ以上にやっかいな特徴、それは文字の使用率です。
名前のイニシャルを打刻するとしても、その名前は革小物の作者もしくはプレゼントする相手のものですし、何かしらの単語を打つとしても、使用するスタンプは限られています。
※因みに、英文におけるアルファベットの文字頻度はE、A、T、S、R…とかなりの偏りがあります。
つまり、ほとんどの人がメタルスタンプセットの一部しか使わないということです。
ほんの数文字を打刻したいがために、アルファベットのセットを買うかべきか否か?悩みどころです。重量も有り、お値段も安くはない上に、ほとんどの製品が大文字しか無い状況です。
文字の大きさもフォントも、製品ごとに異なるので、複数の種類を揃えるとなると、購入する以前に保管場所の検討から始めないとならないので、ハードルが高いと思います。
こんなエラソーなことを書いていますが、私もレザークラフトの道具が増えてきて、家族から「置き場所を考えてから買うように!!」と釘を刺されています。。。(汗。
更に小文字のメタルスタンプも無いわけでは有りませんが、レア物扱いされているようで、結構なプレミアム価格で出回っています。
私も浅草橋の道具屋さんで、メタルスタンプのセットを買うか否か、小一時間矯めつ眇めつしていたのですが、レジで店員さんに「アルファベット小文字が打てるメタルスタンプのセットは無いもんですかねぇ?」と尋ねてみたところ『メタルスタンプは有りませんが、シートならありますよ』と教えてくれました!
シートとは何ぞ!?
軽くて実用的な刻印シート
刻印シートは樹脂製のステンシルのようなもので、インスタントレタリングのレザークラフト版といった感じのグッズです。(中高生の頃、まだまだ現役だったカセットテープやMDの背面に、チマチマとアルファベットを転写していたのを思い出しました。)数字とアルファベット大文字・小文字、星や花などの記号が数種類おまけでついて、2000円ほどで手に入れることができました。
※最初にレジまで持っていったメタルスタンプの方は、結局購入しませんでした。
商品名を知ってから、後日ネットで調べてみたら、もう数百円安い値段で買えることがわかりました。(配送費用を含めたら店頭で買うのと差は無くなりそうですが)平仮名やカタカナの刻印シートも存在しました!
注意点としては、タンニンなめし革(ヌメ革)専用ということで、クロムなめしの革には使えませんが、このコスパは素晴らしいです。金属棒ではないので、打ち棒を叩く音も小さいですし、何より透明なので、打刻する位置を正確に決めることができます!
有り難いことに、お試し用のヌメ革が付属しているので、早速手順書通りに表面を水で濡らして、打刻してみました。菱目打ちを叩く音に比べたらとっても静かです。(そもそも打ち抜くことが目的ではないので、そんなに強く叩く必要ありません。)
まとめ
「刻印シート」…、知ってしまえば其の名のとおりなグッズですが、「革にはメタルスタンプを使って打刻するもの」という思い込みが有ると、一人ではたどり着けないグッズでした。ネットで探そうとしても、そもそも名前を知らないと検索できないですしね~。
今回は、革道具屋さんで素直に質問したことが功を奏しました。刻印シートは場所も取りませんし、重くもないので、ひとつ持っておくと重宝します。特にメタルスタンプの購入を検討している方は、一度試してみることをオススメします。
文字サイズやフォントに強いこだわりが無い場合は、選択肢として有りだと思いますよ!
それでは、今回はこのへんで失礼します。
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