レザークラフトの手縫いは、縫う前に針と糸の下準備が必要です。
丁寧に糸にロウを引いておくと、縫い穴への通りがよく、切れにくい丈夫な糸になるため、手縫いも進め易くなります。また、糸の毛羽立ちや緩みも無くなり、ステッチの見栄えがグッと良くなります!
また、レザークラフトの縫い針は、手芸で使う針とは異なり、先端が尖っていません。その縫い針を1本の糸の両端につけて縫うことが特徴です。
この記事では手縫いをする前に必要不可欠な、針と糸の下準備の方法をお教えします。
ロウ引きに必要な道具
縫い針
初心者向けの基本セットにも入っていますが、単品でも安く買えるので、4本~5本を買ってしまうと良いでしょう。レザークラフト用の短い縫い針が5本セットで180円ほどで売っています。
縫い糸
予めロウ引きされているものもありますが、白・黒・紺・ベージュなど色数が限られています。作品に使いたい好きな色の糸を用意しましょう。
写真はビニモという糸です。(東急ハンズで420円で売っています。)
ロウ
ロウには大きく分けて3つの種類があります。石油から抽出して作るパラフィン、松の樹脂から作る松脂(まつやに)、ミツバチの巣からつくる蜜蝋(みつろう)がそれです。
個人的なオススメは、レザークラフトショップで簡単に手に入る蜜蝋です。
写真はプロワックスというロウ引き用の蜜蝋です。
(東急ハンズで297円で売っています。)
縫い針の準備
針の先端を紙やすりでヤスリがけして、丸くします。針を寝かせると却って尖ってしまいますので、針を立てるように持ち、先端を潰すイメージでグルグルと円を描くと上手くいきます。
糸の両端に付けるので、2本の針の先端を潰しておきます。
縫い糸の準備
平縫いの場合、縫う長さの3倍から4倍程度の糸を用意します。
(クロスステッチで縫う場合は、4倍から5倍の長さが必要です。)
【参考】革小物の縫い目をクロスステッチでオシャレに飾り付ける方法
私は最初に糸をケチってしまい、縫いたい長さを縫いきれず、結局かなりの長さの糸を無駄にしてしまいました(涙。レザークラフトの場合、たとえ縫う長さがとても短くても、あそびの糸が必要になりますので、慣れない内は、気持ち長めに糸を取ることをオススメします。
(☆縫い直す手間暇を考えたら、多少の糸が余るくらいは安いもんです。)
針穴に糸の先端を通す
レザークラフトの腕云々以前に、指先の器用さが問われる作業です。
私自身はまだ老眼では有りませんが、趣味を楽しむには健康であることが第一条件ですね。
手元用のルーペとライトが売れている理由が、40歳を手前に少しずつ実感として分かってきました(苦笑。
糸を引き出す
先端を通したら、今度は針の長さの2倍程度に糸を引き出します。
針を糸に刺す
先端から5cm程度のところで針を糸に刺します。写真のように2回刺しておきます。
糸の真ん中あたりを狙って刺せるようになると最高です!これは慣れるまで練習有るのみですが、針を刺そうとしている部分の糸を捩られている方向とは逆に捻って、一時的に糸をほぐすと針先を簡単に通すことができますよ~。
針穴から糸を引く
刺した糸を針穴の方にズラし、針穴から糸を引きます。
糸の先端を針穴より下で引っ張ります。すると糸のヨリの中に糸を通すことが出来ます。
もう一方の端も同様にして、糸の両端に針がついた状態にします。
ロウ引きをする
糸を手縫いワックスに押し当てて、一方から引きながら擦りつけます。
このとき、絶対に左右にゴシゴシ擦りつけないようにしてください。糸がよれてしまいます。あくまで1方向に引っ張ることを3回~4回繰り返します。これでロウ引き糸の完成です!
まとめ
いかがだったでしょうか?
ロウ引きをすることで、ヨリが戻りにくくなります。特にビニモは滑りやすい糸なので、ロウ引きをすることで緩み防止にもなります。ロウ引きしていない糸は、是非ロウを引いてから使うようにしましょう。
私自身、レザークラフトを趣味にするまでは、家庭科の授業くらいでしか、針と糸を持たずに生きてきたので、手順にある「針を糸に刺す」意味が分かりませんでした。(玉結びとか玉止めで四苦八苦した思い出。。。)
また、必要な道具としては特に書きませんでしたが、指ぬきが有ると、指を痛めず作業できるのでオススメです。
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